モブ中のモブとして召喚されました12

神殿の馬車置き場は裏口のさらに裏にあった。思ったよりもずっと広い広場になっていて、すでにたくさんの馬車が止められている。 

「今回の討伐は大規模なんだよ」 

 兵隊が親切に説明してくれる。 

「騎士団も派遣されるという噂だ。だから、これからもっとごった返すぞ」 

「止めてある場所がわからなくなりそうだね。シーナ」 

 馬を外しながら、リースが笑う。  

「馬はこっちだ。来いよ」 

 これまた入り組んだ場所を抜けて、馬を馬房に入れる。 

「よく手入れしてある子達だな」 

 兵士は馬を褒めた。 

「うちの牧で生まれた子だから」 

 リースは得意そうだ。 

「ああ、マフィの村だったか。いい馬を生産する村だと聞いたことがある」 

「昔はね。今は、ちょっとごたごたしていて・・・」 

 リースが口を濁した。 

「中で争っているんだろう。仕方がないさ。世話はここの馬丁たちにまかせてくれ」 

 兵士はぽんぽんと馬の首をたたいた。 

「自分でやりたいのなら、止めはしないが」 

「うん、ありがとう」 

 しかし、来た道がどこだったかわからなくなりそうだ。俺は、注意して道を頭に刻み込んでいた。それでも、馬車のところまで戻るのに何度か違う角を曲がってしまう。 

 ようやく馬車のところに戻ると、一人の男が待っていた。 

「君が、マフィ村からの応援か」 

 男はにこにことリースに挨拶をした。 

「俺は、神殿に雇われている傭兵のキーツだ。あんた達と一緒に討伐を組むことになっている。よろしく」 

 ちょっと見た目には兵士に見えない優男だった。色鮮やかな服を粋に身につけた様子いかにも町に住んでいる色男だ。ただ傭兵というだけあって、体は引き締まっている。 

「いやあ、マフィの村からの応援がこんなにかわいい女の子だなんて聞いていなかったよ」 

 キーツはリースの側になれなれしく近づいた。 

「これはちょっと得をしたかな、なんて・・・」 

「あ、あの、あたしたち、荷物の整理が・・・」 

 リースが理由をつけて、距離を置こうとする。 

「ね、シーナ」 

「何を下ろせばいい?」 

 俺はご要望に応えて、男とリースの間に割って入る。 

「馬車の中に入って下ろす品を選んでくれないか」 

「君は・・・」 

 男はさっと、俺を上から下まで見た。こちらの状態を値踏みされたと感じた。反射的に柄に手がかかりそうになる。 

 そして、思い出す。ここでは武器の携帯は許されていないのだ。男の気配が笑った。 

 こいつ、俺が“ナンバーズ”であることを知っている。 

「シーナ、これを下ろして」 

 リースの声が俺たちの間に割って入った。俺は素直にリースの指示にしたがって男に背を向ける。 

「どうしよう。あんた達の武装は運んだ方がいい?」 

「のこしておこう。量が多いしかさばって邪魔になる」 

「運ぶのを手伝おうか?」 

 キーツは気さくに手伝いを申し出る。 

「いや、いい。俺たちはここに詰めておくから。荷物を見張る人間がいるだろう」 

「そうねぇ」リースが首をかしげる。「前の討伐戦の時は、たしか、全部武器の類いを運び込んだのよねぇ。あのときは町の宿に泊まったんだけど」 

「へぇ、君、前にも参加したことがあるの?」 

 傭兵は荷馬車に寄りかかって馬車の中をのぞき込んだ。 

「ええ。兄と父についてきたことがあるの。主に馬の世話と荷物番としてだけどね」 

 リースは馬車の中でごそごそと作業しながら答えた。 

「今回は、君たちは神殿で世話をするようにいわれているよ」 

「え? 本当?」 

 リースが作業をやめて馬車から身を乗り出す。 

「前は部屋がないって、断られたのに」 

「今回は、外部からの参加が少なくてね。クリアテス領からの参加は君たちくらいじゃないかな。だから・・・」 

「そうなんだ。みんな、やっぱり・・・」 

 リースは目を落とした。 

「あたしたちだけなんだ」 

「あまり気にしなくてもいいよ。今のところは君たちだけ、ということだから。荷物、どうする? なんだったら人を呼んでこようか?」 

「その必要はない。リースの荷物だけを運ぼう」 

 俺は提案した。 

「俺たちのものはここに置いておこう。どのみち誰かここに詰めることになるからな」 

「誰も神殿の中で盗みを働いたりはしないさ」 

 キーツは俺にだけ聞こえるように笑った。 

 リースの荷物は、俺一人で充分運べる量だった。傭兵は先に立って俺たちを案内する。 

「君たちの中に女性がいると聞いていたからね。女性神官達の区画に部屋を用意した。男性は俺たちと同じ区画だ。後で連れて行くよ」 

 リースとサクヤに用意された部屋は町を望む一続きの部屋だった。内装こそ質素だが、清潔で、何より眺めが素晴らしい。 

「うわぁ」 

 実際リースはうっとりと町の光景に見とれている。町の下を流れる川と、遠くに見える光り輝く滝と深い森、そしてその向こうに赤い山が連なっている。 

「リース、荷物をここに置いておくよ」 

 俺は景色に夢中なリースに声をかけた。 

「うん。ねぇ、シーナ、すごくきれいだよ。見て。前に来たときは町の中で、こんな風景は見ることができなかったんだ」 

「君は、シーナというのか」 

 傭兵は首をかしげた。 

「彼女が、そう呼んでいるのか?」 

「あ、リース。もう部屋に来てたんだ」 

 そこへディーが裾をからげながらやってきた。 

「ねぇ、どう? この部屋。すごいでしょ」 

「うん、こんなきれいなところ初めて。ディーが頼んでくれたの? きにいったよ  

「よかったぁ。リースのためにわざわざ口利きをしたんだよ。感謝してよ。あとで、食堂とか湯浴みできるところに案内するね。その前に、今後のことについて打ち合わせがしたいって、司教様がお呼びなの。ちょっときてくれる?」 

「わかった。行くよ」 

 リースは窓からようやく離れた。 

「ねぇ、シーナはどうする? 一緒に行く?」 

「俺は馬車に戻って待機しておく。何かあったら、連絡をくれ」 

「わかった。じゃぁ、また後でね」 

 少女達は明るい笑い声を立てながら、部屋を出て行く。 

 後には俺と胡散臭い傭兵だけが残される。 

「君も部屋に案内するよ」キーツは気さくに話しかけてくる。「君と、もう一人の子の部屋はこっちだ」 

 俺は首を振った。 

「俺の部屋はいい。荷馬車で待機するから」 

 キーツはおやと不思議そうな顔をした。 

「心配しなくても大丈夫だ。君の主はちゃんと守られている。荷物もこちらが責任を持って預かる。それでいいだろう」 

 迷いは瞬時だった。 

「俺は荷馬車に戻る」 

 俺は頑固に繰り返した。彼らは俺たちが“幽霊”であることを知っている。知っていて、こういう扱いをしている。 

 表面的には友好的な振る舞いをしているが、彼らの本質は俺たちを排斥する村人と大差がない。彼らは何をしようとしているのだろう。 

 俺は心の中で気を引き締めた。 

「まいったなぁ。命令権がないということを聞かないのか」キーツがつぶやく。 

「あ、忘れ物・・・」 

 俺にとっては折悪しくリースが部屋に戻ってきた。 

「あら、シーナ。まだここにいたの?」 

「いや、彼に神殿を案内しようと誘ったのだが、荷馬車に戻るといって聞かないんだ」 

 キーツが苦笑する。 

「ああ、この子、頑固なところがあるから」 

 リースは特に疑いもせずに軽く受け流す。 

「シーナ、いいよ。この人に神殿を案内してもらったら? 珍しいものをたくさん見ておいでよ」 

「そうそう、彼の部屋を用意しておいたんだが、そちらに案内してもいいかな。ここは女性専用の場所なのでね。彼ともう一人の子は、俺たちとまる場所でどうかな」 

「いろいろと考えてくれてありがとう。ディー」 

 リースは友達に感謝する。 

「そこなら、この子達も安心だね」 

「俺は荷馬車でいい」 

 だから、リース。そういうことじゃないだろう。俺はそういいたかったが周りに人がいて説明することができない。 

「ここは神殿だから、荷物がなくなる心配はないよ」 

 ため息をつくようにキーツはいう。 

「そうだよ。シーナ。こういうときは好意に甘えるもんだよ」 

 訳知り顔でリースはいう。 

 だから、こいつら、好意でいってるんじゃないって。 

 この程度の命令なら、今の俺ならいつでも破ることができるとわかっている。 

 だが、相手が何を考えているのかわからない以上命令を破ることができるところを見せない方がいいかもしれない。 

 俺は彼らの好意?を受け入れることにした。 

「融通の利かない子だけど、ちょっと面倒を見ておいてね。キーツさん」 

 色男は任せておいて、というように部屋を出て行くリースに手を振る。 

「さてと、神殿の中を案内しますか」 

 女の子達の声が遠ざかるのを確認してから、キースは軽い口調で俺を促す。 

「君の名前はシーナ、でいいのか。彼女がつけてくれた名前なのかい?」 

 彼は親しげに質問をする。この男に案内してもらえといわれたが、質問に答えろとはいわれていない。だから、俺はその質問は無視した。 

「うーん、彼女の前だとしゃべっていたのに、無口だなぁ」 

 そういいながらも意外に律儀に彼は神殿の内部を案内してくれた。 

「ここが大聖堂だよ」 

 彼はとても大きな部屋を見せてくれた。豪華な色ガラスが窓にはめ込まれ、至る所に彩色された石や木の像がおかれている。天井は恐ろしいほど高く、天井には咲き乱れる花や鳥や、そこで憩う人の姿が描かれていた。その空間に無数のいつもの玉が浮かんでいる。 

 何人かの人がそこで祈りを捧げているようだった。その祈りにあわせて、玉は脈打つように光ったり、浮かび上がったり、消えたり。めまぐるしく姿を変えていく。 

「ここは精霊の間とも呼ばれていて、たくさんの精霊が集っている。あ、見えなくても気にするなよ。見えない奴のほうが多いんだから」 

 この丸い光の球のことを指しているのだろう。 

「ひょっとして、おまえ、見ることができるとか?」 

「これのことか?」 

 俺が手のひらで玉をぽんぽんと浮かせてみせると、キーツは驚いたようだった。 

「見えるのか。君たちと精霊とは縁が薄いと思っていたのだが」 

「あんたも見えるのか?」 

 俺がきくと、キーツはうなずいた。俺に玉が見えるという事実は彼にとっては思ってもいないことだったようだ。 

 次に案内されたのは宿舎だった。 

 傭兵達の宿舎はリース達のいる場所から聖堂を挟んで反対側にあるようだった。正確な一は入り組んだ通路に邪魔されてよくわからない。 

「ここがあんた達の部屋な」 

 リースの部屋よりもずっと狭く、窓もない小部屋だった。ただ寝台が二つ置いてあるだけ。床もきれいに掃除されている。 

「あと、そこの向こうに食堂があって、体を洗う場所がその向こうで・・・」 

 キーツは一通りの設備を説明して歩く。 

「この向こうに練兵場があるぞ。騎士団がいるときは連中が使ってるんだが、今日は留守をしている」 

 キーツは長い壁の外に出る扉を開けた。 

「少し体を動かしてみるかい? 君の得物はなに?」 

 彼は無造作に壁に掛けてある剣や槍を指した。どれも刃のついていない模擬のようだ。 

 俺は剣を手に取ってみた。木でできた剣の形をしたおもちゃのようなものだ。 

「ふーん、剣か」キーツも同じものをとる。「手合わせしてみるか」 

 彼は無造作に剣を振って、それから、構える。 

「こいよ」 

 俺はあっさり負けた。 

「え? こんなもの?」 

 キーツがまさかという表情を浮かべている。 

「もう一度・・・構えて・・・」 

 俺はかかしも同然だった。 

「おいおい、まじめに試合しろって・・・」 

 キーツは腹を立てかけているようだ。俺が手を抜きまくっていると思っているらしい。 

「・・・・・・したことがない」 

「え?」 

「一対一で戦ったことがない。人と戦うのは禁止されている」 

「え?」 

 キーツは慌てたように俺のところに駆け寄ってきた。 

「まてまてまて、おまえ、戦場で戦ったことがあるんだよな。それで戦いが禁止なんて・・・ありえないだろう」 

「戦いでは戦っていい。集団だから。でも一対一は駄目だ」 

 いっていて俺も妙な気がしてきた。集団での殺し合いが許されているのに、一対一の命のかかっていない試合が駄目だなんて。 なんで、俺はこんなことを信じ込んでいたのだろう。 俺の知っている武道は一対一で戦うものが多い。それなのに、自分が戦うときだけ駄目だと思い込んでいた。 
 思い込まされていたのか。 

 くそっ。 

「じゃぁ、どうやって剣の稽古をしていたんだ? 剣は使えるのだろう?」 

「運動? 踊り? そんなものを教わった」 

「ちょっと、その“うんどう”とやらをやってみな」 

 俺はいつもの訓練をやって見せた。それを見て、キーツはほっとしたような顔をした。 

「うん、ちょっと変わっているけど、基本の型だね。よかった。驚いたよ。 これで実力を測れといわれてもなぁ」 

 キーツはぶつぶつ何か言っている。 

「なんといったらいいのかなぁ。あー、今さっきの一対一は、“うんどう”の一種なんだよ。戦いというわけではなく、二人で体を動かして練習しているんだ。互いに。動きを教えてやるからちょっと一緒にやろう」 
 そうか、そう命令を書き換えればいいのか。俺はうなずいた。

 キーツは親切に稽古をつけてくれた。 

 彼と刃をあわせるうちに人と戦ってはいけない、という変な害悪感がだんだんと薄れていく。 
 そういえば、最初のころしつこく人に刃物を向けるなと命令されたような気がする。 
 味方の“ナンバーズ”と戦うことも禁止されていた。安全な道具として間違いがないように調教されていたのだ。心の奥にしまい込んでいた記憶がよみがえってくると吐き気がしてきた。 

「今日はこのくらいにしておこうか」 キーツは運動する以上にくたびれているようだった。「筋はいいと思うのだけれど、なんだかなぁ」 

 俺たちは宿舎で汗を流す。 

「よぉ、キーツ。それはおまえのところの新人か?」 

 汗を流していると、いかにも筋肉がついていそうな大男が声をかけてきた。 

「ルソ、見てたのか?」 

「ああ、おまえが、稽古つけるなんて珍しいと思ってね」 

「神殿から預かってるんだよ」 キーツはドサリと木の長いすに腰を下ろした。 

「へえ、騎士見習いかなんかか? 荒削りだが伸びそうな動きだったな」 男は遠慮なく俺の肩をばんばんとたたいてきた。 

「頑れよ。新人」 

「あー、コイツはルソ。俺の傭兵仲間だ。こっちは、・・・シーナだ」 

「・・・よろしくお願いします。ルソさん」 俺が挨拶をすると、キーツが妙な顔をした。 

「おお、さんはいらねぇ。ルソでいいぞ」 赤い髪の大男は髭をしごいた。 

「うん、礼儀正しいじゃないか。いい新人だな」 

「俺の時は挨拶なんかしなかったぞ、コイツ」 

「そりゃぁ、おまえ、女でも口説きながら、声かけたんだろう。当然の反応だな」  男は大きな口を開けて笑う。

「それはそうと、これから町に飲みに行かねぇか。いい店を見つけたんだよ」 

「そりゃ、いきたいのは山々なんだが、コイツの世話がある・・・」 

「いいじゃないか。新人も一緒に連れて行けばいい。うまい酒といい女のいる店だ。おまえ好みだろう」 

 そこから先はなし崩しだった。ルソと同じ傭兵団という男達が俺たちをさらっていった。
  キーツがとても心配そうに俺を見ていたが、俺だってどうすることもできない。
  騒がしい酒場に連れ込まれ、周りを俺よりずっと体格のいい音子供に囲まれているのだから。逃げられないのなら、黙って隅に座っていようと思った。 

「それでは、新人君に、カンパーイ」 

「新たな赤犬の犠牲者にカンパーイ」 

 何を勘違いされたのか、俺はキーツの弟子にされていた。目の前に得体の知れない液体が入った入れ物が置かれ、それを飲み干すことが強要されている。 

「一気に行けー」 

「ぐっと、ぐうっと・・・」 

 俺は意を決してその液体を飲み干す。奇妙な味だ。なんだか舌を指すような危険な味がする。のどを通るときに焼け付くような感覚がした。 

「これが、この店名物の、シャクタマの肉よ。坊や」本人は色っぽいつもりの姉様が俺の前に肉の皿を置く。「たくさん食べて、大きくならないとね」 

 なんで、そんなところを触るの? 肉と関係ないよね。 

「はーい、おかわりです。もう一杯・・・」 

 また、先ほどのものに似た液体が運ばれてくる。 

「はい、ツマの唐揚げ」 

 グロテスクな魚の焦げたものが目の前に置かれた。 

「坊や、誰かつきあっている子いるの?」 

 いません。そんなもの、いるわけがない。 

「おいおい、いい加減にしてくれよ。そいつは俺が神殿から預かってる奴なんだから」 キーツの声が遙か彼方から聞こえてくる。 

「さぁさぁ・・・もう一杯・・・」 

 気がついたら、表で吐いていた。 

 向こうでは未成年だったし、こちらでは糧食しか口にしていなかったから、こういうことは初体験だ。
  一体何を、どれだけ、飲み食いしたのだろう。店の中ではまだ誰かが騒いでいる声がした。 

「おいおい、だいじょうぶか」 

 キーツがやってきて、俺の背中をさする。 

 ふらふらしながら立ち上がる。頭が痛い。 

「送っていってやるから・・・おっと」 

 駄目だ。めまいがする。 

 次に目を開けたら、昨日案内された部屋に寝ていた。隣の寝台にゴローの姿はない。 昨夜の記憶はひどく曖昧だ。新入りだからといってあれだけの酒を飲ませるとは、パワハラというものではないだろうか。 
 俺は昨日案内された水飲み場に行って水を飲んだ。昨日はなんのためにこんなものがあるのかと不思議に思っていたのだが、今は必要だから、としか思えなかった。 

 そういえば、昨夜、リースはどうしただろうか。連絡もなく、キーツと町へ出かけてしまった。 

 そういえば、監督官の側を離れるな、とか、監督官の指示がない限りよそへ行くな、とか命令されていたような気がする。俺はそれをすっかり忘れていた。俺は慌ててリースのところへ戻ることにする。 

 そして。 

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