シルバー2425をやってみた 2

ゲーム
シルバー事件HDリマスター_20200423214459

1 旧シルバー事件部分の感想

やっと、旧シルバー事件本体が終了しました。

昔のゲームですから、大した分量はないのではないかと思っていたのですが、結構ありました。

まずは半分終了した感想から。

システムは、昔のものをそのまま引きずってきていると思いました。正直、移動やロード部分はめんどくさいです。こういうゲームばかりの時だったらともかく、今のきれいなオープンワールドで動き回っているキャラクターに慣れていると、こりゃ、なんじゃ、という感じかもしれません。

でも、話はやはり面白いです。引き込まれて、先を知りたくなります。

ちょっとSFじみた街なので、近未来感があります。

架空の世界線の1999年が舞台の物語ですけれど、2020年と年号を書き換えてもあまり違和感はありません。電話が携帯電話に置き換わるくらいでしょうか。コンピューターの検索とかも新しくできるかな? チャットで会話とか……つい最近までそういえばやっていたような。

一度クリアーしているから、話の筋は知っていたはずですがそれでも先に行きたくなりました。

この話は基本、主人公とモリシマという登場人物の二人の視点で描かれます。主人公が表の事件を解説して、モリシマがそれを補強するという立ち位置のはず、なのですけれど。

モリシマに補強されてもますます謎が深まって、頭の中身が向こうに行ったきりになってしまいます。掘ればほるほど、あちら側の世界にようこそ、なにをいっているのかワカリマセン。

なかでも 第三話パレードはおすすめ。泣ける

このわけのわからなさのまま、なんとなく、感動してしまいました。言葉の魔力というものでしょうか? 全然いいことも何もしていないのに、ハッピーでもないのに、事件の解決などありえない話なのに、きれいに終わったかのような印象があります。

世界は、相変わらず混とんとしていて、いつの間にか感情と切り離されたところで人が消えていて、やっているプレイヤーの憶測に依存するような会話だけの物語なのですが、これは何なのでしょう。面白かったという月並みな感想鹿出てこないところが、すごいところ。こんな物語を作ってみたいものです。

2 中の人は予言者です

ところで、この作品は現代の社会を予言しているような内容がありました。いや、ジョンタイターよりも確度の高い未来予測です。

このゲームが発売されたのが、1999年。にもかかわらず、こんなことを言っています。

「若い世代のあの手の日記は非常に不可解ですよ。……あれは読み手を意識した日記でしょう。それもたいていは理想の読み手を想定しているんです。自分自身と、自分の周囲の世界だけを表す言葉をちりばめて…本来、そんなものを読んで正しく理解できる不特定多数の読者など存在しない。けれど、そんな自分だけの言葉を理解して共感してくれる読者を想定して書かれている。それって恐ろしく孤独な作業ですよね。……世界中の誰もが見られるネットに本当は誰にも理解できないことを欠いて公開しているのです。それは、メッセージですらなくて、首長でも自己顕示欲でもなくただのつぶやきです。でも、それが必要なんでしょうね。若い人たちにはね」(抜粋)

うわ、痛い。今、こうして書いている行為そのものではないですか。

なろうに書いている小説もどきもそうだよね。

孤独って。いや、孤独な作業だけど。ぐすん。

まぁ、自分のことはともかく。

つぶやき……もう言うまでもなく140字でつぶやける、あれ…

もう、今ではいつからあったのかもわからなくなっているくらい普段使いになっているけれど、Twitter社が設立されたのは2006年(ウィキペディア) 
とすると、この話は何年も前からブログとかTwitterのことを予測していたことになります。

この変態を名乗る親父とモリシマの会話です。深いな。

いや、怖いですね。この時代から、先の空気を読んでこんな話を書いていた人がいるのですね。 この脚本の人、ものすごく先を読んでいたのだとぞっとしました。 まさに、予言者。予見者か?

3 予言の書かどうかはともかく、おすすめ(ピンときた人限定)

物語の展開は、これはやってみてくださいとかいいようがありません。ブレードランナーとか好きだった人は、大丈夫かな? アクションはありません。謎解きもたいしたことはないです。プチリと変なボタンを押したら、答えが出てくる暗号もありました。ただ、ちょっとめんどくさい総当たり歩き回りがあります。

でも物語は素晴らしいです。刑事もののようなふりをしていますが、SFです。殺人事件の捜査? しているだけです。凶悪犯罪課は凶悪犯を処分する部署ですから、まぁ、その……

だれにでもお勧めできる作品というよりも、今でもこちらのどストライクの好みでした。(人の指向は変わりませんね)斜め上です。こっちに来るのか、という展開をします。なので、結末の決まった予定調和を好む人には向かないかもしれません。

いやぁ、次の25区が楽しみです。 また、感想を上げます。

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