地球(テラ)へ

やってしまいました。

ポチり。アマゾンKindleの罠。

いつもはまらないように、極力見ないようにしているのですけれど、ついつい。

竹宮恵子先生の名作「地球へ・・・」デジタル版3冊こみで33円・・・・・・。

昔読んで感動したことを思い出して、ついついポチ。

電子書籍の罠にはめられたよぉ。でも安くてお得なんだよ。持っていた単行本、どこに行ったのか不明だし。

ということで、読み返してみました。

いい。やっぱりいいです。

すべてをコンピューターで支配されている未来社会。生まれてくる子供達は皆試験管ベイビーで、養父母の元で正しい教育を受けて正しい大人になる。その中で、超能力を持つ子供達は成人検査といわれる心理テストではじかれて始末されてきた。それに抵抗する超能力者の一団。彼らは惑星の地下に隠し持った宇宙船で雌伏の時を過ごす。

そして、そこに強い肉体と超能力を併せ持った主人公のジョニーが生まれて・・・。

というところから始まる物語。

この物語何がいいかって、ダブル主人公なところです。

超能力無双系の主人公ジョニーと、地球の支配者として生まれたキース・アニアン。

この二人が出会い、それぞれ引けない大義を抱えて戦う。

昔は断然ジョニー派で、キース? あんな冷血漢、好みじゃない、とか思っていたのです。

でも、今読むと、その冷たい仮面の裏の熱情みたいなものが感じられて、いいじゃないか、キース。大人の悲哀みたいなものが感じられます。

何でこんな結論になってしまうのかな。それぞれに凝り固まった信念みたいなものがあって、その上に立っている以上妥協ができない。それぞれに背負っているものが大きすぎて身動きがとれなくなってしまう、ということは現実でもあり得る問題。

結局、全部マザーコンピューターとそれを作った人達が悪い、といってしまえば、そこで終わるのだけれど、そっちに責任を押しつけてもどうなるものでもなし。

かといって、一般市民にも責任が・・・・・・といっても、そう育てられて教育されているのだから責任を問うのは酷。反抗するのはよほどの根性座ったやつかド変人か、普通の人には無理だよね。異分子は成長過程から徹底的に排除だからなぁ。

マザーによる統治も一見、中は幸せそうだけど、大きな目で見ると何かあったら全滅する可能性が高いんだよね。鳥かごの中の鳥は外に出て生きていけないみたいな。生物がここまで多様化したのは、それぞれがランダムに生き残る方法を探していった結果で、その中でたまたま生き残った奴が今栄えているという話をきいたら、異分子を許さない社会ってかなりまずい気がする。

そうそう、もう一つ感じたのが超能力者側の無双っぷり。一人で宇宙船を何機も破壊ってどれほどの力なんだよ。しかし、これだけ無双しても、神の領域に手を出すほどの力があっても、爽快感も何もないところが、これまたすごい。無双すればするだけ、母集団から孤立していくし、所詮メンタルは人間なので、人間心理の罠にはまりまくっている。どんなに力があっても仲間を救えない絶望感がすさまじい。

そういえば、この作品アニメ化されていたけれど、見ていなかった。デジタル版の中にアニメのインタビュー記事が入っているのだけれど、どんなできなのだろう。
少し気になります。

いつか、ここまで心を揺らせる物語を書いてみたいなぁ。でも、こういう展開のこの結末は書き手の精神が持たないような気がする。そういう意味でも神がかり的な作品。

地球へ・・・ 1~3巻 デジタル版 三栄書房

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